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 : 手錠
投稿者: bubliki 投稿日時: 2014-12-16 10:26:50 (981 ヒット)

朝の映画館。盗み見た彼女の明るい表情がかえって不安をかきたてる。『泳がされてるんじゃないのか』そんな疑念が頭を離れない。東京から来た党幹部の子弟である彼女と祖父の代まで宗教家の家系だった『党敵』の私…亡命などはなから無理な話だったのではないか?車が止まる音がした。
映写室の窓からのぞくと警察の車の後ろにトラックが続いている。エージェントは排除されたわけだ、二人の運命は決まった。連行されて車に分乗させられる直前、開き直った私は彼女にキスをした。もうなにも怖いものはないのだから。
数分後。ついさっきまで刑事の『先生』のポケットに入っていた予備の手錠は、私の顔の肉と崩れた眼球の欠片で泥塗れのようになっていた。映画館の支配人だった私の父が土壇場で私達を党に告発したのを知ったのはそれよりもう少し後のことだった

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